宇治
宇治川
宇治の地は、応神天皇が離宮(桐原日桁宮)を造営したところである。京都と奈良を結ぶ交通の要所であり、琵琶湖から宇治川や木津川に木材を運ぶ水運が盛んだった。
宇治橋 / 紫式部像
源氏物語五四帖の最後の宇治十帖の舞台であり、主人公の光源氏が亡くなった後の恋物語である。
JR奈良線・宇治駅のスタンプは、源氏ロマンの香り漂う街 宇治の駅 / 平等院 / 十二単 の図柄になっている。宇治駅南口の東側、観光案内所前に茶壺ポストがある。なお、宇治で最初にお茶の栽培が始まったのは鎌倉時代である。
宇治橋
駅前の15号線を北東に進むと、10分足らずのところに宇治橋がある。大化2年(646年)に初めて架けられたと云われ、日本最古の橋とされる。現在の橋は、平成8年(1996年)架け替えられたもので、長さは155.4m / 幅25m ある。
宇治神社
宇治橋を渡り、東詰交差点を右折する。すぐのY字路を左方向に“さわらびの道”を道なりに進む。道は登り坂となり、右手に宇治神社がある。
宇治上神社拝殿(国宝)
さらに坂を登ると、右手に宇治上神社がある。 朝日山の山裾にある宇治上神社と宇治神社は対をなす式内社で、応神天皇が離宮(桐原日桁宮)を造営したところである。
平安時代後期造営の宇治上神社本殿(国宝)は、神社建築で日本最古とされる。拝殿(国宝)は鎌倉時代前期の造営、寝殿造りになっている。
 

宇治橋まで戻る。宇治橋西詰交差点を右折して平等院参道を進むと、すぐ左手に宇治橋郵便局 がある。風景印は、平等院 / 茶の花 / 宇治橋 の図柄になっている。
因みに宇治市のマンホールは、市の木・イロハモミジ / 宇治橋 の図柄になっている。

平等院表門
鳳凰堂(国宝)
観音堂(重文)
最勝院不動堂
浄土院
宇治は、平安時代初期から貴族の別荘があったところである。平等院の地は、9世紀末頃に嵯峨源氏の左大臣・源融(みなもとのとおる)の別荘だった。源融は嵯峨天皇の第十二皇子で、光源氏のモデルと云われている。
陽成天皇宇多天皇→朱雀天皇と渡り、離宮・宇治院となった。さらに宇多天皇の孫・源重信を経て、長徳4年(998年)摂政・藤原道長の別荘・宇治殿となった。藤原道長の子・頼通が永承7年(1052年)寺院に改めて平等院と命名した。
鳳凰堂(
ほうおうどう / 国宝)は、天喜元年(1053年)に建立された阿弥陀堂である。往時は、阿弥陀堂あるいは御堂と呼ばれていた。
源氏物語が完成したと推測される寛弘5年(1008年)には、未だ阿弥陀堂はなかった。