戦前の旅客列車用直流電気機関車
EF53 16(上野駅)
EF53 16(上野駅)
EF53形は、昭和7年(1932年)〜昭和9年(1934年)に19両が製造された旅客列車用直流電気機関車である。
EF52形をベースにしており、省形電気機関車の完成形とされる。
昭和38年(1963年)山陽本線・瀬野〜八本松駅間(瀬野八)の急勾配区間の補助機関車を無煙化するとき改造され、EF59形に改番された。最後まで残っていた3両が昭和43年(1968年)に改造され、EF53形は形式消滅した。
EF56 7(上野駅)
EF56形は、昭和12年(1937年)〜昭和15年(1940年)に12両が製造された旅客列車用直流電気機関車である。
EF53形をベースにしており、暖房用の蒸気発生装置(SG)を搭載している。冬季の暖房車の連結を不要とした。
昭和50年(1975年)に全車廃車された。
EF57 1(上野駅)
EF57形電気機関車は、昭和15年(1940年)〜昭和18年(1943年)に15両が製造された旅客列車用直流電気機関車である。
EF57 1号機はEF56形13号機として完成する予定の車体に、強力な主電動機を搭載した。外観はEF56形後期形に準じている。EF56形同様に暖房用の蒸気発生装置(SG)を搭載しており、冬季の暖房車の連結は不要となっている。
EF57 6(上野駅)
EF57 7(上野駅)

EF57 2号機以降は、屋上のパンタグラフ2基を車体両端一杯に寄せている。他にも2号機以降の外見は、1号機とは大きく異なったものとなっている。
昭和24年(1949年)東海道本線静岡地区の電化のとき、EF57 2号機以降はパンタグラフが車体端から極端に突き出した形態となった。
この特徴あるパンタグラフは力強く、蒸気発生装置(SG)の臭いを発するEF57は魅力ある機関車であった。