中原街道 No.08 品川道
中原街道・洗足池交差点の北西側に、洗足坂上交差点がある。ここから品川道と呼ばれていた古道が旧東海道に通じていた。洗足坂上交差点から2km余りの1号線(第2京浜)までは、ほぼ直線の道である。JR西大井駅の南側にあるJR横須賀線の踏切を渡ると、Y字路の交差点がある。どちらも品川道と呼ばれていた古道と云われている。
洗足坂上交差点から東へ、1038-39-42ながはら商店街を進む。洗足坂上交差点から5分ほどすると、すぐに318号線(環七通り)と斜めに交差する。北馬込本通り協和会商店街を進む。10分ほどの荏原町駅入口交差点の手前左手に、天保2年(1831年)造立の道標がある。「東 品川道」「西 せんそく おくさハみち」「南 いけかみみち」「北 めくろみち」と彫られている。
道標

荏原町駅入口交差点から5分足らずで1号線(第2京浜)と交差する。5分足らずのT字路を右折、さらに右折すると右手に鏡王院がある。昭和11年(1936年)中延に創建され、昭和22年(1947年)移転した。

鏡王院

街道に戻り東へ進む。5分ほどすると、左手に伊藤博文公墓がある。普段は入ることはできない。 伊藤博文は周防国出身の政治家で、初代内閣総理大臣を務めた。明治42年(1909年)中国ハルビンで暗殺された。

伊藤博文公墓
伊藤博文公墓からすぐの西大井駅の南側にあるJR横須賀線の踏切を渡る。すぐにY字路の交差点があり、どちらも品川道と云われている。

西大井駅の南側にあるY字路を左へ、光学通りを進む。光学通りは、ニコン大井製作所があることに由来する。5分足らずの右手に、元禄8年(1695年)造立の道標がある。正面に「南無阿弥陀佛」 / 側面に「従是池上本門寺道」と「従是奥澤九品沸道」 彫られている。池上本門寺と九品仏に至る分岐点に造立されたもので、品川区内にある最古の道標。

道標
道標から5分ほどすると、左手に東京浴場がある。
東京浴場

東京浴場から5分ほどすると、複雑な大井三ツ又交差点がある。421号線(池上通り)を進むと、すぐに車道は東海道本線を跨線橋で越える。北側の側道を進み、迂回して421号線(池上通り)に合流する。5分ほどの交差点を右折して420号線を東へ、仙台坂を下る。すぐの南品川3丁目交差点手前右手に永徳2年(1382年)創建と云われる泊船寺がある。

泊船寺

泊船寺からすぐ右手に、仙台坂標柱がある。仙台坂は東京に2ヶ所ある坂で、どちらも江戸時代に仙台藩の屋敷があったことに由来している。ここの仙台坂は、くらやみ坂とも呼ばれている。江戸時代に、現在の東大井4丁目・南品川5丁目付近に仙台藩伊達家下屋敷があった。

仙台坂標柱

仙台坂標柱からすぐの南品川3丁目交差点で15号線(第一京浜)を越えると、すぐに京浜急行高架を潜る。すぐの交差点で旧東海道と交差する。

滝王子稲荷神社 富士塚 タブノキ

西大井駅の南側にあるY字路を右へ、すぐの原町商店街を進む。Y字路から10分足らずの滝王子交差点を右折すると、すぐ右手に滝王子稲荷神社がある。境内に、数多くの石祠がある富士塚 / 樹齢250年〜300年のタブノキ がある。

滝王子交差点まで戻り、東へ進む。すぐの大井警察署入口交差点で421号線(池上通り)と交差する。5分足らずの東海道本線高架を潜る。さらに5分ほどすると東大井1丁目交差点で15号線(第一京浜)と交差、すぐに京浜急行高架を潜る。すぐの交差点で旧東海道と交差する。旧東海道を北へ進むと、すぐ左手に天祖諏訪神社がある。 天祖神社は、建久年間(1190年〜1199年)大井郷之図に神明社として記載されている。諏訪神社は寛永8年(1631年)以前に創建されたと云われ、松平土佐守下屋敷の海岸寄りにあった。昭和40年(1965年)天祖神社と諏訪神社が合併した。
天祖諏訪神社