東海道53次 No.09 小田原駅-(約7km)-箱根湯本駅
2008年11月30日(日)10:00 晴
JR / 小田急・小田原駅東口から南東に進む。すぐの小田原駅東口交差点を右方向に進み、すぐの錦通入口交差点を右折して南に進む。すぐのお堀端通り交差点を過ぎると、小田原城堀沿いの道になる。5分ほどの御幸ヶ浜交差点を右折して、旧東海道(1号線)を西に進む。
済生堂薬局小西本店 ういろう
すぐ左手に寛永10年(1633年)創業の済生堂薬局小西本店 / すぐ右手に“ういろう” がある。八棟造の建物は、大永3年(1523年)の建物を平成10年(1998年)に復元したものである。八棟造りとは、数多くの屋根を複雑に組み合わせた民家形式である。“ういろう”を購入する。

5分ほどすると、右手に小田原北条氏時代と云われる城下町図に記されている山角天神社がある。

山角天神社

すぐ左手に小田原南町郵便局がある。風景印は、小田原城天守閣 / 豆相人車鉄道 / 桜 の図柄になっている。豆相人車鉄道は明治28年(1895年)熱海〜小田原間が開通した人力で車両を押す25.6kmの人車軌道。駕籠で約6時間か掛かっていたが、約4時間に短縮した。明治41年(1908年)蒸気機関車牽引の軽便鉄道となり、熱海鉄道と改称した。

小田原南町郵便局風景印
大久寺 居神神社 光円寺
すぐのJR東海道本線と箱根登山鉄道高架下手前に早川口交差点がある。左折するのが熱海道(135号線)である。1号線を直進してJR東海道本線と箱根登山鉄道を潜ると、すぐ左手に天正19年(1591年)創建の大久寺がある。小田原城主・大久保氏の菩提寺。1号線を挟んだ反対側に、居神神社 / 境内に鎌倉時代末期と云われる5基の古碑 がある。隣に寛永9年(1632年)春日局が建立した光円寺がある。1500年代に廃寺となった実相寺跡地に実相寺を創建、のちに光円寺と改称される。当時の小田原城主は、春日局の長男・稲葉正勝である。
本応寺 洋館 栄善寺
醤油工場 常光寺 地蔵堂
すぐのJR東海道新幹線手前のY字路が上方見附跡で、右へ進み1号線と別れる。すぐ右手に本応寺 / すぐ右手に栄善寺 / 慶安元年(1648年)創建の常光寺 /  永禄12年(1569年)創建の宋福院地蔵堂 と続く。宋福院地蔵堂は、色づいた銀杏が素晴らしい。
地蔵堂
妙覚寺 八幡神社

箱根登山鉄道の踏み切りを越える手前に、日蓮聖人霊跡の案内板がある。日蓮が身延山への途中、“象ヶ鼻”と言う大きな岩から故郷の安房や亡き父母を偲んだと云われている。永仁元年(1293年)には象鼻山妙福寺が創建されたが、大正2年に廃寺になったと云われる。踏み切りを渡ると1号線に合流する。小田原厚木道路高架手前のY字路で再び1号線と別れる。箱根登山鉄道の踏切を越え、三叉路を左に進む。右手に妙覚寺 / 八幡神社 がある。道端にある祠を過ぎると箱根登山鉄道・風祭駅がある。

箱根登山鉄道・風祭駅
小田原の道祖神 宝泉寺 紹太寺
踏み切りを越え左折すると、風祭一里塚跡に小田原の道祖神がある。永禄元年(1558年)北条時長によって創建された宝泉寺には、戦国地代の“寺領絵図”が蔵されている。右手の広い参道を進むと左手に、寛永12年(1635年)創建の紹太寺がある。小田原藩主であった稲葉氏の菩提寺である。往時は七堂伽藍の大寺院であったが、幕末の火災によって建物が焼失している。子院の清雲院が紹太寺の寺号を継いでいる。参道を更に進むと360段の石段があるが、登ってはいない。山上には稲葉氏一族と春日の局の墓所がある。
箱根登山鉄道の三線軌条の踏み切りを渡る。箱根登山鉄道は小田原駅から強羅駅までを結んでいる。小田原駅・箱根湯本駅間は小田急電鉄車両の乗り入れができる様に三線軌条化されていた。平成18年(2006年)から、小田原駅・箱根湯本駅間はすべて小田急電鉄車両の運行になっている。入生田駅には箱根登山鉄道入生田車庫があるため、入生田駅・ 箱根湯本駅間は三線軌条が残されている。
三線軌条
弘法の湯 白山神社

1号線に合流する手前に、日本初の有料道路碑がある。明治8年(1875年)小田原・板橋〜湯本間4.1kmが開通している。説明文が見づらい山崎古戦場跡碑がある。山崎古戦場跡は、幕末の慶応4年に幕府軍と官軍の小田原藩との間で激しい戦闘が行われた場所である。前方右手に箱根湯本駅が見える。交差点を左折して1号線と別れ早川に架かる三枚橋を渡る。三枚橋から箱根峠までの上り坂を箱根東坂、箱根峠から三島宿までの下り坂を箱根西坂と云う。右手に祠があり、旧東海道は急な坂道となる。箱根湯本温泉街で、左手にある日帰り温泉“弘法の湯”に入る。本日11月30日が閉館日で、通常1,050円が850円になっていた。妙に得した気分で汗を流す。歩き始めると左手に白山神社があるが、既に日は落ちて境内は真っ暗である。画像は次回に撮影したもの。右手の道を進むと2代目北条氏綱が1521年(大永元年)創建した早雲寺があるが、山門は閉ざされている。早雲寺は北条早雲の菩提寺で、北条氏五代の墓がある。山門から左へ進み、早川を越えて1号線を右折して箱根湯本駅へ至る。