日光街道21次 No.10 雀宮駅-(約10km)-東武宇都宮駅
2014年 2月19日(水)09:30 晴
JR東北本線・雀宮駅から西へ、雀宮駅前交差点を右折して旧日光街道(4号線)を北へ進む。5分ほどすると、右手に馬頭観音 / 長徳3年(997年)創建と云われる雀宮神社 と続く。雀宮神社は、江戸日本橋から25里(100km) / 日光から10里(40km)の地点にある。徳川将軍の日光社参では、参詣するのが例になっていたと云われる。
馬頭観音 雀宮神社
寿鶴薬師堂 菅原神社 伏見稲荷神社
ケヤキと社 不動堂 追分道標

雀宮神社から10分ほどすると、121号との宮の内2丁目交差点がある。さらに5分ほどすると左手に寿鶴(すず)薬師堂 / 5分ほどの右手に菅原神社 / 5分ほどの一里交差点手前左手に伏見稲荷神社 と続く。一里と云う地名は、江曽島一里塚があったことに由来する。一里交差点から5分ほどの川田入口交差点を過ると、左手の大きなケヤキの下に社がある。すぐの西原交差点で4号線と別れ、旧日光街道は直進して119号線を進む。すぐのJR日光線を越えると、すぐの不動前交差点の不動前通りと119号線との三角地帯に不動堂がある。以前は不動前交差点より旭稜通りを東へ少し入ったところにあり、江戸時代には宇都宮宿に入る目印となっていた。奥州古道は不動堂を追分として北東へ進み、宇都宮城下に入っていた。不動堂右手に、正面に「御大典祈念正面東京ニ至ル」 / 左側面に「左裁判所前ニ至ル」 / 右側面に「右奥州街道及日光街道」と彫られた昭和3年(1928年)造立の道標がある。

旧日光街道は不動前通りを北西へ進む。5分ほどの東武線のガードを潜ると、すぐ右手に明治2年(1870年)明治天皇の勅命により宇都宮藩知事・戸田志友によって造立された蒲生君平勅旌碑がある。蒲生君平(がもう くんぺい)は、江戸時代後期の儒学者 / 尊王論者 / 海防論者。仙台藩・林子平 / 上野国郷士・高山彦九郎と共に、寛政の三奇人の一人に数えられる
有形文化財 蒲生君平勅旌碑 石柱 蒲生君平勅旌碑

日光街道21次 17番 宇都宮(うつのみや)宿
栃木県宇都宮市中心市街地西部地域
天保14年(1843年)宿村大概帳
人口:6457 家数:1219 本陣:2 脇本陣:1 旅籠:42

宇都宮宿は、宇都宮城の城下町 / 宇都宮大明神(二荒山神社)の門前町であった。参詣道としての日光街道と奥州道中の追分であったことから、日光街道で最も賑わった宿場町と云われている。最も栄えたのが追分界隈の伝馬町や池上町で、多くの商家や問屋が店を構えていた。日光街道には2宿に、千住宿とともに貫目改所が設けられていた。文政年間(1818年〜1830年)には日光街道を参勤する大名は41家で、五街道では東海道の146家に次いで多かった。

5分ほどすると、左手に慶長10年(1605年)宇都宮藩主・奥平家昌によって宇都宮城内に創建された台陽寺がある。本多正純が藩主になった時に、現在地に移転した。山門手前右手に、宇都宮藩主・戸田氏の守り地蔵と云われる子安地蔵がある。大正9年(1920年)宇都宮城内から移転した。
台陽寺 子安地蔵
熟木不動堂 一向寺
台陽寺から5分ほどすると、左手に康平2年(1059年)宇都宮宗円が戦勝祈願して彫った不動を祀る熟木不動堂 / 右手に社 / 左手に建治2年(1276年)宇都宮景綱によって創建された一向寺 と続く。一向寺にある応永12年(1405年)造立の銅造阿弥陀如来坐像(重文)は、「汗かき阿弥陀」として知られる。応永12年(1405年)宇都宮氏12代・宇都宮満綱によって創建された長楽寺の本尊であったもの。長楽寺は宇都宮家の菩提寺で、栃木県宇都宮市下河原にあった寺院。元和5年(1619年)宇都宮城の改修工事に伴い西原に移されたが、明治2年(1869年)廃寺となる。一向寺からすぐのT字路交差点右手に天満宮がある。
天満宮
報恩寺唐門 報恩寺 戊辰薩藩戦死者墓

T字路交差点を左折すると、すぐ右手に寛永16年(1639年)宇都宮藩藩主・奥平家昌正室・仙遊院(本多忠勝の娘)によって創建されたと云われる報恩寺がある。創建当時は市内の松が峯にあったが、現在地に移転した。寛永16年(1639年)建立と云われる茅葺の唐門は、宇都宮市に残る最古の木造建築物と云われている。戊辰戦争(宇都宮城の戦い)では、寺域に近い六道の辻が主戦場となり、その戦火で本堂を焼失している。境内には大正6年(1917年)造立の戊辰薩藩戦死者墓や、戊辰戦争(宇都宮城の戦い)に関連した墓がある。

T字路交差点まで戻り、旧日光街道を北へ進む。すぐに道は枡形になる。5分ほどすると119号線に突き当り、裁判所前交差点を右折する。すぐの交差点が、旧日光街道と旧奥州街道の追分だったところ。 旧日光街道は交差点を左折して清住町通りを北へ進む。
119号線を直進して東へ、すぐの池上町交差点を右折して10号線を南へ進む。すぐに右折してすぐに左折すると、左手に福守稲荷神社がある。10号線に戻り南へ進むと、すぐ左手に東武宇都宮駅がある。池上町交差点から119号線を東へ進むと、15分ほどの突き当りにJR東北本線・宇都宮駅がある。

福守稲荷神社