中村由信氏のスナップフォトの決定的瞬間
最終回
ユーモア動物編からスタートしましたスナップフォトの決定的瞬間も、12回目(最終回) となりました。関連する単写真をまとめたり、組写真やフォトルポルタージュとして紹介してきました。最終回はランダムにご覧いただきたいと思います。スナップが撮りづらくなっている世相もありますが、参考にしていただきたいと思います。

200年も昔からここは和牛の生産地。牛を大切にするため、農家は内厩造りになっている。[岡山県新見市千屋]

有明海でムツゴロウをカギでひっかけて取るこの道のベテラン。多い日は千匹もの収穫がある。[佐賀県鹿島市浜町]

この町役場では町内の農家に嫁入りした人に仔牛を一頭貸し出し、それが生む仔牛は何頭でもお嫁さんのものになるという町の条例が制定されていた。[大分県大分郡庄内町畑田]

劇場の楽屋口での光景。曇りの日の夕方だったので、携帯用アンブレラにストロボをバウンスして撮影している。舞台化粧をしたままの華やかな顔とメザシを焼いている実生活が表現できている。

老郵便屋さんが麦畑を行く。前後の空間の取り方で、感じが変わってしまう。後ろを大きく空けるとその人が歩んで来た過去を思い出される。しみじみとした感じになる。前を空けると、どんどん前進して行ける様に見える。

亀石をバックに亀の顔を真似ている子供たち。絶妙な構図となっている。[奈良県高市郡明日香村]

ほのぼのとした夫婦の耳掃除光景。普段行なっていることを再現してもらうと、不自然には見えない。やり慣れないことをお願いすると、不自然に見える。
[鹿児島県曾於郡志布志町田屋敷]